bokiwokangaeruのブログ

複式簿記と読書と日本酒についての備忘録です

ペイン・キラー/死に至る薬


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【ストーリー】
アメリカを揺るがせたオピオイド危機。その発端から余波までをフィクションとして映像化。鎮痛薬オキシコンチンの開発によって人生が一変した被害者と加害者、そして真実を追った者たちの姿に焦点をあてる。

【感想】
事実に基づいたドラマ。鎮痛薬オキシコンチンの中毒性により苦しむ被害者、ひたすら売り込む製薬会社が描かれます。このような社会問題があることを初めて知りました。ストーリー展開も早く、社会的ドラマでありながら、大変興味深く見れました。

カンニング竹山の50歳からのひとり趣味入門

 

【内容】
「竹山くん、これからはもっともっと遊ばなきゃ」
多忙な日々に漠然とした不安を感じていた僕に、芸能界の大先輩は遊びに没頭する時間の重要性を教えてくれた。人生後半戦に向けて、50歳からはともかく自分の「好き」をやってみよう。こだわりよりも楽しむこと、仲間もいいけどまずはひとりで快適に。飛行機、キャンプ、YouTube制作、バイク、野球観戦など、9つの趣味を、熱く、かつディープに語る。

【感想】
ひとつひとつの趣味に関して、何か深い考察や文章がある訳ではありません。本当に簡単なエッセイをまとめた、気軽に読む本です。それでも、私にはとても感じ入る箇所のある本でした。「とりあえずやってみるといい。面白くなければやめればいい。三日坊主でいい。やってみたいと思っていて、結局できないことが一番だめ。」というようなことが書いてあり、一歩を踏み出す気持ちを持たせてくれる本でした。自然に好きになっていることだけが趣味でなく、趣味に対しても能動的に動いてみようかなと思いました。

ハート・オブ・ストーン


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【感想】
ワンダーウーマンの女優さんが主演。とてもきれいで、この方が出ている映画はなんとなく見てしまいます。今回もそのようにして見始めました。ネットフリックスのオリジナル映画は、どことなくB級映画感を感じることが多く、今回もそのような感じかと思っていたのですが、予想を上回る面白さでした。こちらはスパイもの映画で、簡単に言うと女性版ミッションインポッシブル。ただのアクション映画かつB級感ではと軽く考えていたのですが、実際にはアクションに次ぐアクションに次ぐアクション。見始めたら、目が離せませんでした。B級映画感どころか、劇場映画でないのがもったいないと感じるほど。おすすめです。

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永遠と横道世之介 上・下

 

【ストーリー】
39歳になったカメラマン・横道世之介が暮らすのは、東京郊外に建つ下宿「ドーミー吉祥寺の南」。元芸者の祖母が始めた下宿を切り盛りするあけみちゃん、最古参の元芸人の営業マン礼二さん、書店員の大福さん、大学生の谷尻くんらとゆるーっと暮らす毎日に、唐突に知り合いのベテラン教師ムーさんの引きこもりの息子一歩が入居することになって……。下宿仲間たちと繰り広げる、温かくてしょっぱい人間ドラマ。

【感想】
横道世之介の穏やかで面白い日常がたんたんと語られます。日常系の小説で一気読みは少ないかと思うのですが、本作はぐいぐい引っ張られ、分厚い上・下巻を読み終えました。第1作「横道世之介」、第2作「おかえり横道世之介」を読んでいなくても、問題なくストーリーに入れるので、本書を読んだ後に前作、前々作に戻るのもありです。

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存在しない時間の中で

 

【ストーリー】
世界各国から研究者や大学院生が集まっている天文数物研究機構。ある日、若手研究者たちが主宰するセミナーに謎の青年が現れ、ホワイトボード二三枚に及ぶ数式を書き残して姿を消した。誰も見たこともないその数式は、この宇宙そして世界の設計図を描いた〈何ものか〉が存在する可能性を示唆していた。人類は〈神の存在〉に沸き立ち、アクセスを試みる。そして、その日から現実が大きく変わることになる……

【感想】
久しぶりにSFを読みました。元々「神」に関するSFは好きでしたが、本書も大変面白く、読み始めたら止まらなかった。小説の最後も、人によっては物足りないかもしれないが、私的には大変きれいな終わり方でした。文章もシンプルで大変読みやすく、当著者の本を追いかけてみようと思みました。

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会計学の誕生

 

会計学の誕生  渡邉 泉(著)

【感想】
何度目かの再読。やはり読みやすくはない。でも、なぜか定期的に読み直してしまう。会計の歴史に関する書籍では、入門的に人気のある本は「会計の世界史」だが、個人的に少し物足りないので、当書の興味のある個所をいつもつまみ読みしています。今回は複式簿記の初期発生過程を再確認したくて再読。当書は少し読みづらいと思いますが、CF計算書が発明される過程を知るためだけでも、読む価値があります。「よくぞ気づいた」と思うはずです

【まとめ】
■現金取引と違い信用取引では、取引の決済が後日になり「返した、まだもらっていない」のトラブル
■人間の記憶には限界
■日々の正確な取引記録が必要に。それが複式簿記

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ウィトゲンシュタイン 最初の一歩

 

ウィトゲンシュタイン最初の一歩  中村 昇(著)

【感想】
ウィトゲンシュタインに関する本で、個人的に一番読みやすかった。できるだけ簡単に伝えようとする意思が伝わってくる。伝記的記載はほとんどなく、著者の理解、読み解いたものが易しい言葉で語られている。お薦めです

【まとめ】
■「世界の存在」はそこに否応なくある。厳然と問答無用に。我々は全面的に驚嘆することしかできない
■「私という存在」も同じ。それ以外のいかなるあり方も、どんな可能性も選ぶことなどできない、絶対的なもの
■その私が使う「言葉という存在」。我々がどうこうしようとしても、一切かかわることができないように隔絶して存在

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